Google Apps Script システム開発上の制約
Google Apps Script(以下、GAS)は非常に優れた生産性向上のためのサービスですが、使用上の注意点もあります。
今回はその中でも「制限(実行の限界値)」と「割当(実行回数の制限)」に絞って説明をしたいと思います。
要するに、GASは無制限に使えるわけではなく、その実行回数や時間/データサイズに制限があるというお話です。アプリケーション開発や実行に際しては、この制約をきちんと考慮していく必要があります。
もちろん、ちょっとした個人用のアプリを作るくらいであれば、ほとんど意識しなくても問題はないです。ただ、複数人で使うような社内アプリケーションであったり、データ量が少し大きめのものを扱うような場合には、思わぬ部分でこうした制約が足枷になる場合があるので要注意です。例えば、個人のGmailアカウントでGoogleスプレッドシートやドキュメントを一括で複製するようなアプリを作った場合、1日の上限が新規250までとなっています。実際に生徒さんが100人以上いらっしゃるような学習塾のクライアント様のケースでこうしたGASの制約の懸念もあることから、Google Workspaceアカウントへ移行したという方もいらっしゃいました。
公式ドキュメント
こちらに現在の最新の制限と割当が掲載されています。
GASの制限と割当はこの数年で少しずつ変化しています。概ね半年-3年に一度くらいの間隔ですが、Google WorkspaceやGAS自体のアップデートに伴い更新されています。
例えばスクリプトの実行時間です。以前はG Suite Business(Google Workspaceの前進)以上のプランで、30分の実行時間が許容されていました。しかし、Google Workspaceへのリブランディングの前後でスクリプト実行時間は、個人アカウントであればGoogle Workspaceアカウントであれ、いずれも6分という条件になっています。
下記に2021年12月28日現在の内容を記載しておきます。
実はこちらのnoteで以前(2021年1月31日)に調査した内容をまとめたことがあるのですが、Google Apps Scriptのプロジェクト数の作成制限が設けられる(1日50個まで)など、やはりアップデートされてるものがありますね。
Google Apps Scriptの割当
割当のカウントは太平洋標準時(PST)の0時、つまり日本時間の16〜17時にリセットされます。
Google Apps Scriptの制限
下記は制限になります。
さきほどのGoogle公式ドキュメントを日本語訳しただけなのですが、こちらにスプレッドシート形式でまとめたものをおいてあります。コピーするなど、ご自由にご利用ください。